レアメタル投資入門

貴金属ETFを組み込んだ最適なポートフォリオを作ろう!という目的ではじめましたが、最近はイロモノETFの紹介サイトになりつつあります。

【依頼記事】確定拠出年金の運用方法の選定

 お久しぶりです。

 毎日更新を目指しておきながら、記事を途中で止めてしまっています…

(商品ETFの情報が少なすぎて四苦八苦中…)

 

 さて、本日はブログのメインテーマを離れて、確定拠出年金の運用先の選定について考察していきたいと思います。

 知人が転職するにあたって、企業型確定拠出年金の運用方法を教えて欲しいと相談を受けたことから、内容を記事としてまとめてみました。前提条件ですが、相談してきた本人は30代前半であり、順当に働けばあと約30年ほど運用することになります。

 
・商品リストと選定の考え方
 
候補となる商品一覧

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  この中からどれを選んだらいいかと相談されたのが上の商品群です。まず投資先を国内・海外及び債券・株式にそれぞれ区分しています。また、運用方針をインデックス型のパッシブ運用か、アクティブ運用かも色分けしています。

 投資先、運用方針がほとんど重ならず、バランスよく選定されていると思います。また、アクティブファンドも比較的に信託手数料が安いものが多く、良心的な選定と言えます。ここまでが評価プラスな点。

 一方でロクに商品説明もせずにアクティブファンドを複数候補に入れている点で、投資知識の無い人にとっては地雷とも言える選択肢が混じっていることはいただけません。私はアクティブファンドを全面否定はいたしませんが、長期運用という観点に立てば、低コストで運用してくれるパッシブファンドを選ぶべきだと考えております。

  さて、上のリストの中から候補となる選択肢はインデックスファンドであり、対象は国内株式、外国株式、外国債券になると思います。(日本債券は金利が低すぎて、現状では長期運用の選択肢に入らない)

 これらのうち、私が推奨したポートフォリオは以下のものになります。 

ドン!!!

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 ふざけているわけでも手抜きしたわけでもなく、ガチでこのポートフォリオを推奨しました。理由としては、

・この金利下で定期預金の類は論外

・30年という長期投資においては、債券は株式に劣後するため、組み入れたくない

・投資対象の分散を図るため、日本国内への投資率を極力抑えたい(意図的に行動しないと、資産が日本円に集中するため)

・プライムバランスは手数料が安く、投資先としては悪くはない。しかしながら、バランスを取りたいなら自前で調整できる商品群が揃っている。そもそも、GPIFでさえ資産の4割を海外投資に回しているのに、プライムバランスは最大でも3割しか海外を投資先にできないので分散になっていない。

以上の理由により、海外株式インデックスが100%となりました。

補足として、以下の2点で味付けを変更する案も伝えています。

・どうしても資産の変動がイヤならば、海外債券インデックスを最大3割程度組み入れる

日本株も投資対象になると考えるのならば、DCトピックスオープンを1割程度組み入れるのも一案

 

 海外株式100%を最初に推奨したところ驚愕していましたが、次のグラフを見せたところ納得していただいた模様です。

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株式100%(青)と株式70%債券30%(黒)の長期運用比較
 
 これは2004年に1万ドルからスタートした資産の推移となります。株式はS&P500指数インデックス老舗のSPY、債券は総合債券インデックスのAGGを組み入れたものとしました。
 株式100%のグラフは2008年から2009年にかけてリーマンショックで大きく落ち込み、債券を30%組み入れたグラフを下回っています。しかし、2014年ごろには再び株式100%のグラフが債券込みのものを逆転しました。
 
・結論
 長期的には株式の運用益は債券のそれを上回るため、現状の運用方針では株式100%が最適解だと考えられます。一方で、リタイヤまでの年数が短くなるにつれて資産の変動が許容しにくくなります。10年後、20年後には債券や定期預金を組み入れたり、資産の切り替えを視野にいれるべきということを伝えて相談は終わりました。
 
[追伸]
 商品ETFや個別株を紹介するはずのこのブログですが、一番書きやすいのが株式や債券のETFという…商品ETFも情報をまとめ次第、続けたいと思います。