【ICA】iShores California ETF カリフォルニア企業ETF誕生【虚構速報】
※本記事は事実と虚構が入り乱れた架空の世界を空想しながら書いたものです。2020年2月現在このような金融商品は存在しませんし各種設定もでっち上げなのでご理解の上でお読み下さい。
1.概略
以前より分離独立運動が起こっていたカリフォルニア州においてアメリカ合衆国からの独立が住民投票によって可決されました。これにより、”CALEXIT”は成功し、カリフォルニア共和国(仮)という新たな国が誕生する見込みです。カリフォルニア州の人口は約4000万人、GDPは合衆国の14%を占める約3兆ドルであり、これによりイギリスを超える経済大国が誕生します。
一方で課題も多く残されています。現在の北米では米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)(旧NAFTA)に基づく自由貿易圏が形成されていますが、カリフォルニア共和国がUSMCAに加盟するのかどうかが次の論点となるでしょう。また、当面の間USドルを法定通貨として継続使用する方針とのことですが、経済的独立のため新通貨検討の動きもある模様です。州内に本社を置く企業については、3年間の移行措置が設けられており、共に新国家に移行するかアメリカ合衆国の他州へと残留するかを選択することができます。政治的独立を果たしたことで分離独立運動が終息するのか、はたまた経済的な完全独立を果たすためさらなる急進的な運動が起こるのかは予想も付きません。
株式市場については現在の協定ではカリフォルニア州内に本社を置く企業は独立後もNYSE及びNASDAQへの上場継続が認められる予定ですが、首都サクラメントへの証券取引所設置も計画されていることから二重上場を含む3つ-アメリカ残留も含めば4つ-の選択肢が各企業に要求されます。
さて、前置きが長くなりましたがこのような状況の中で新カリフォルニア共和国内に(現在のところ)本社を置く企業を対象とした新たなETF、【ICA】が誕生することとなりました。不安定な情勢ですが、世界は前に進もうとしています。…実のところ、米国市場に上場している限りは米国株価指数に組み入れるべきという意見も根強いのですが、最も用いられる株価指数であるS&P500は米国国内の企業を対象とした株価指数であることから、カリフォルニアが独立してしまうと指数から除外しなくてはならなくなります。一方でカリフォルニアに本社がある企業は相当数あり、いきなり除外すると市場に大きな混乱をきたすことが予想されます。したがって、まずはカリフォルニアに本社を置く企業の株価指数をS&P500の一部を引き継ぐ形で設定して移行措置終了を待つという見方が報じられています。
2.採用銘柄
ICA構成銘柄は基本的にはS&P500採用銘柄のうちCAに本社がある会社となります。全部で75銘柄、時価総額は加重平均でS&P500の26%にも達します。構成比率1位はアップル(AAPL)、2位はアルファベット(GOOG,GOOGL)、3位がフェイスブック(FB)とGAFAのうち3社も含まれています。また、VISA、インテル、シスコ、ウォルトディズニーという名だたる大企業が名を連ねています。
セクター割合としては約52%が情報技術セクター、次点で通信が約27%です。金融業が入っていることを除けばQQQに似た構成比率ですね。エネルギーが約3%入っていてそこそこ高いようにも見えますが、実際はシェブロン1社のみです。
ICAの構成銘柄によるETFが過去に設定されていたと仮定した場合のパフォーマンスのグラフを掲載します。比較対象としてVOO及びQQQも載せておきます。過去3年の平均リターンは約27%とS&P500を大きくアウトパフォームしています。(ほんとにあったら欲しいぞ)。
3.まとめ
カリフォルニアにはアメリカ経済を牽引していると言っても過言ではない大企業が数多く存在し、その株価も市場平均を大きくアウトパフォームしています。このような好景気とは裏腹にアメリカ国内での格差が大きくなり、その結果独立という流れになったものと思います。この堅調な経済成長が独立後も続くのか、それともアメリカという大きな枠の中で守られたからこそのものだったのか。引き続き注目していきたいと思います。
4.あとがき
架空の経済指数でETFを作ったら面白くない?と思いつき、試しに独立してもおかしくは無さそうなカリフォルニアでやってみました。2項の数値は基本的に実際の株価や時価総額を基に計算しておりますが、アップル、アルファベットを始めとするテック企業を中心とした堅調な株価推移には驚きました。事実、S&P500はおろかNASDAQ100さえアウトパフォームしており、ホントにこのような投資信託があったら人気が出そうな気がします。
一方で1項の設定は思いつきのガバガバ設定です。実際こんなにスムーズにいかないでしょうし、独立前にこんなETFが誕生することもありえません。あとICAというティッカーコードも未使用のティッカー適当に使っただけです。商品名ももちろんパチモノですので、検索とかしないでください。
最後に、一言。架空戦記とか書ける人ってすごいですね…