レアメタル投資入門

貴金属ETFを組み込んだ最適なポートフォリオを作ろう!という目的ではじめましたが、最近はイロモノETFの紹介サイトになりつつあります。

マネックス銘柄スカウター(銘柄比較)を使ってみた。

  2月22日にマネックス証券にて銘柄スカウター(米国株・中国株)機能が実装されました。これまで日本語のサービスで米国株を比較検討できるサービスが少なかったので、とても便利になります。

 使い方はこれから探っていきますが、まず今日は銘柄比較機能を使い、みんな大好き石油銘柄を並べて遊んでみました。

 表示することができる項目はそれぞれ以下の通りです。画面のスクリーンショットも併せて掲載します。

・株価(株価、売買単位、時価総額、市場、決算月)

・投資指標(実績PER、PBR、予想配当利回り、実績配当利回りROEROA自己資本比率)

・業績実績(売上高・営業収益、営業利益、税引前利益、当期利益、1株当たり利益)

・直近四半期業績(同上)

・アナリスト業績予想(売上高、当期利益、1株当たり利益。いずれも今期と来期)

・アナリスト評価(レーティング、妥当株価、対株価乖離率)

キャッシュフロー(営業CF、投資CF、財務CF、現金等)

・セグメント売上(売上高、売上構成比率)

・セグメント利益(利益、利益構成比)

 

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 注意しなければならないのは、セグメントについては各社の区分をそのまま用いているようなので、同業他社と直接比較検討できるものではないことでしょうか。また、全ての項目の掲載がされているわけでもないので、あくまで銘柄比較用と割り切ったほうがいいかもしれません。

 ついでに石油銘柄の業績についても見ていきます。高配当好きに人気のエクソンモービル(XOM)、ロイヤル・ダッチ・シェル(RDS.B)をはじめ、減収減益で画面が真っ赤になっています。オキシデンタル・ペトロリアム(OXY)だけが業績を伸ばしていますが、これは昨年にアナダルコを買収したからでしょうか。…等というセクターの傾向に企業毎の事情を交えた簡易的な検討を簡易的に行えるので、とても便利です。

 一方で、比較データをCSV化することはできないのでデータを他で利用する際は一手間必要ですし、銘柄の並び替え機能が無いのも地味に不便です。一度登録した銘柄は自ら削除するまでは記録されますが、複数の比較表を記録することもできないので、都度選ぶ必要があります。これら多少の不便はありますが、簡易的な比較機能と割り切れば十分便利ですが。

 簡単な紹介となりましたが、便利なサービスだと思いますので、今後使い方を研究していきたいと思います。

 

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【ICA】iShores California ETF カリフォルニア企業ETF誕生【虚構速報】

※本記事は事実と虚構が入り乱れた架空の世界を空想しながら書いたものです。2020年2月現在このような金融商品は存在しませんし各種設定もでっち上げなのでご理解の上でお読み下さい。 

1.概略

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 以前より分離独立運動が起こっていたカリフォルニア州においてアメリカ合衆国からの独立が住民投票によって可決されました。これにより、”CALEXIT”は成功し、カリフォルニア共和国(仮)という新たな国が誕生する見込みです。カリフォルニア州の人口は約4000万人、GDPは合衆国の14%を占める約3兆ドルであり、これによりイギリスを超える経済大国が誕生します。 

  一方で課題も多く残されています。現在の北米では米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)(旧NAFTA)に基づく自由貿易圏が形成されていますが、カリフォルニア共和国がUSMCAに加盟するのかどうかが次の論点となるでしょう。また、当面の間USドルを法定通貨として継続使用する方針とのことですが、経済的独立のため新通貨検討の動きもある模様です。州内に本社を置く企業については、3年間の移行措置が設けられており、共に新国家に移行するかアメリカ合衆国の他州へと残留するかを選択することができます。政治的独立を果たしたことで分離独立運動が終息するのか、はたまた経済的な完全独立を果たすためさらなる急進的な運動が起こるのかは予想も付きません。

 株式市場については現在の協定ではカリフォルニア州内に本社を置く企業は独立後もNYSE及びNASDAQへの上場継続が認められる予定ですが、首都サクラメントへの証券取引所設置も計画されていることから二重上場を含む3つ-アメリカ残留も含めば4つ-の選択肢が各企業に要求されます。

 さて、前置きが長くなりましたがこのような状況の中で新カリフォルニア共和国内に(現在のところ)本社を置く企業を対象とした新たなETF、【ICA】が誕生することとなりました。不安定な情勢ですが、世界は前に進もうとしています。…実のところ、米国市場に上場している限りは米国株価指数に組み入れるべきという意見も根強いのですが、最も用いられる株価指数であるS&P500は米国国内の企業を対象とした株価指数であることから、カリフォルニアが独立してしまうと指数から除外しなくてはならなくなります。一方でカリフォルニアに本社がある企業は相当数あり、いきなり除外すると市場に大きな混乱をきたすことが予想されます。したがって、まずはカリフォルニアに本社を置く企業の株価指数をS&P500の一部を引き継ぐ形で設定して移行措置終了を待つという見方が報じられています。 

2.採用銘柄

ICA 上位構成銘柄

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 ICA構成銘柄は基本的にはS&P500採用銘柄のうちCAに本社がある会社となります。全部で75銘柄、時価総額は加重平均でS&P500の26%にも達します。構成比率1位はアップル(AAPL)、2位はアルファベット(GOOG,GOOGL)、3位がフェイスブック(FB)とGAFAのうち3社も含まれています。また、VISA、インテル、シスコ、ウォルトディズニーという名だたる大企業が名を連ねています。

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 セクター割合としては約52%が情報技術セクター、次点で通信が約27%です。金融業が入っていることを除けばQQQに似た構成比率ですね。エネルギーが約3%入っていてそこそこ高いようにも見えますが、実際はシェブロン1社のみです。

 

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 ICAの構成銘柄によるETFが過去に設定されていたと仮定した場合のパフォーマンスのグラフを掲載します。比較対象としてVOO及びQQQも載せておきます。過去3年の平均リターンは約27%とS&P500を大きくアウトパフォームしています。(ほんとにあったら欲しいぞ)

3.まとめ

 カリフォルニアにはアメリカ経済を牽引していると言っても過言ではない大企業が数多く存在し、その株価も市場平均を大きくアウトパフォームしています。このような好景気とは裏腹にアメリカ国内での格差が大きくなり、その結果独立という流れになったものと思います。この堅調な経済成長が独立後も続くのか、それともアメリカという大きな枠の中で守られたからこそのものだったのか。引き続き注目していきたいと思います。

 

 

 

 

 

 

4.あとがき

 架空の経済指数でETFを作ったら面白くない?と思いつき、試しに独立してもおかしくは無さそうなカリフォルニアでやってみました。2項の数値は基本的に実際の株価や時価総額を基に計算しておりますが、アップル、アルファベットを始めとするテック企業を中心とした堅調な株価推移には驚きました。事実、S&P500はおろかNASDAQ100さえアウトパフォームしており、ホントにこのような投資信託があったら人気が出そうな気がします。

 一方で1項の設定は思いつきのガバガバ設定です。実際こんなにスムーズにいかないでしょうし、独立前にこんなETFが誕生することもありえません。あとICAというティッカーコードも未使用のティッカー適当に使っただけです。商品名ももちろんパチモノですので、検索とかしないでください。

 最後に、一言。架空戦記とか書ける人ってすごいですね…

 

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【GLDM】SPDRゴールド・ミニシェアーズ・トラスト【期待の新人】

  寒い日が続きますが体調お変わりないでしょうか。私は年明け早々体調を崩して声が出なくなりました。 

 本日は金ETFとして最近登場したGLDM(SPDR ゴールド・ミニシェアーズ・トラスト)について考察していきたいと思います。設定日は2018年6月、SBI証券で取り扱いが始まったのは昨年10月という、ルーキーETFとなります。

 

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1.GLDMとは?

 GLDM(SPDR ゴールド・ミニシェアーズ・トラスト)はステートストリート社(以下SSGA)が運用する金(現物)ETFです。最も有名な金ETFであるGLDを小口化したもので、GLDの約1/10の価格です。また、経費率が安いことでも知られています。

 

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ベンチマーク:LBMA金価格

設定日:2018年6月25日

純資産:約11億ドル

経費率:0.18%

基準価額:15.49ドル(2020/1/10)

52週最高値:15.74ドル

52週最安値:12.65ドル

Avg. Volume:約110万

 

2.GLDM vs GLD

GLDMと競合ETFであるGLDを比較したのが表1です。

表1. GLDM/GLD比較

ティッカー

運用会社

現在価格($)
(‘20/1/10)
経費率
Total
Assets
($MM)
Volume

GLDM

SSGA

15.57
0.18%
1,155.8
1,101,245

GLD

146.91
0.40%
43,677.0
7,051,417

  同じSSGA社で同じ資産を運用するETFですが、一口価格と経費率で差別化…というよりも、GLDMが明らかに優遇されています。実際に、旧来の金ETFからGLDMに資産が流入しているという情報もあります。それを裏付けるかのように、GLDMは総資産額でGLDに40倍もの差がついている一方で、出来高は6倍程度に留まっています。

 実はGLDM以外にも低コストな金ETFアメリカで次々と登場しており、経費率0.17%のETFも登場しております。例として、日本では(多分)売られていませんが、アバディーン社の金ETF【SGOL】もコストが0.39%から0.17%に値下げされており、S&P500連動ETFのようなコスト競争が起こりつつあると言ってもいいかもしれません。 

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3.GLDM購入検討

 では、金ETFを買うにあたって、GLDMが最適解である…と結論づけるのも早急です。GLDMは経費率が非常に低い優秀なETFですが、売買手数料はGLDと同じレートで生じてしまいます。それなら尚更安いGLDMでいいのではと思うかも知れませんが、実はGLDは東証にも重複上場しています。証券コードは【1326】です。外国株口座でETFを買うより、日本株口座で売買する方が手数料が圧倒的に安いです。GLDと1326は同じETFであるため、東証でも同じ価格で買えます。(為替レート含めて明確な価格差が生じていないことは計算しました)。表2に1326(GLD)、GLDM、ついでに純金積立による金運用におけるコストをまとめました。

表2 金運用コスト比較 

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 前提条件として、為替手数料と金の値上がりによる経費率上昇は加味しておりません。面倒くさいので。また、ネット証券各社で国内ETFの売買手数料が無料となったため、1326の売買コストは0としています。以上の条件で比較した結果、運用年数4.5年以内だと1326が有利、4.5年を越すとGLDMが有利であるという結果となりました。

 この4.5年という年数は絶妙なところで、長期で運用すると5年単位での保有を想定しますが、一方で株価暴落等に伴う大幅リバランスは平均5年以内くらいに行うでしょうから(暴落10年周期とすると)、GLDMにしたほうがよい…とは一概には言い切れません。とはいえ、どちらか片方しか保有してはいけない決まりなど全くありませんから、例えば金の保有比率を7.5%と設計しているのならGLDMを4%、1326(GLD)を3.5%などと適宜配分して、リバランスでは1326の方を売買して手数料を抑えつつトータルコストを削減するということを行うとよいと思います。

 私も金ETFのメインはUGLですが、1326を少額買付し、ポートフォリオの調整を行っています。 

4.楽天証券お使いの方へ

 3項で長々と講釈垂れましたが、実は楽天証券における海外ETF買付手数料無料化対象にGLDMが含まれています。 

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 上の比較表を基に計算したところ、楽天証券でGLDMを購入する場合、2年強で元が取れる計算になります(なお、為替手数料を考慮していないので実際のところはプラス1年くらい見ておいてください) 

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5.まとめ

・GLDMは最も優秀な金ETFである。

・長期保有をするのならGLDMが優秀であるが、短期間で売買する可能性があるのなら東証版GLDの1326も併用すべき。

楽天証券ユーザーはGLDM購入のモチベーションがより強い。 

6.雑記

 非常に優秀かつ総資産額を伸ばしているGLDMですが、あまり話題になっていないのが不思議です。金を持つべきかの議論は尽きませんが、長期保有するのならGLDよりもGLDMがよいと思います。なお、トラッキングエラーがやや大きい傾向がありますが、設定日より1年程経ったころから改善傾向が見られました。

 なお、1326以外にも東証には金ETFが上場していますが、1326を推しているのは、Portfolio VisualizerやPortfolio Checker等の外部ツールで海外ETFと見なして評価設計ができる…という理由があるからです。

 

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悲報 鉱物資源マテリアルフロー2018が公開停止

 ツイッターでも書かせていただきましたが、JOGMECにて公開されている「鉱物資源マテリアルフロー」の2018年版が昨年末に公開停止されていました。当該情報は2019年の3月に公開されていたものですが、12月18日になって何故か公開停止となっています。

 

mric.jogmec.go.jp

 1.鉱物資源マテリアルフローとは?

 鉱物資源マテリアルフローとは独立行政法人 石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下JOGMEC)が毎年公開している鉱物関連の統計資料です

 

銅、鉛、亜鉛レアメタルなど32鉱種を対象に、需給状況、動向等を調査分析し、鉱種毎のマテリアルフローを取りまとめた資料です。
鉱物資源の輸入形態から加工・製品化、リサイクルまでの一連の流れを知ることができます。…JOGMECホームページより

 

 

  32鉱種とありますが、毎年全てが作成されているわけでは無いようです。

 

2.鉱物資源マテリアルフロー落札会社と価格

 JOGMECが公開している資料ですが、作成は民間会社が行っています。

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2016年から18年までは三菱化学テクノリサーチが入札していますが、19年版は神鋼リサーチが入札しています。入札価格が高いように見えますが、2015年版は神鋼リサーチが18百万円で入札しているようなので、会社の違いによるコスト差と思われます。一方で気になるのは、2019年版は一度落札者なし(不調)となっています。三菱化学テクノリサーチが入札に参加しなかった…と考えられます。正直なところ、2019年版の出来がどうなるのか不安です。 

3.誤りの内容について

 現時点では不明です。弊ブログでも鉱物資源マテリアルフローの2018年版は多用しているため、場合によっては修正を行う必要が生じるかもしれません。また、手元に一部資料はダウンロードしていますが、利用は当面控えることとします(非公開情報を公開することにもなるため)

 

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2020年あけましておめでとうございます&ネット銀行比較検討

 新年あけましておめでとうございます。当ブログもまもなく2年目になります。相変わらず更新頻度は少ないですが、引き続き書き続けていこうと思います。

 さて、今回は現在のネットバンクの金利、手数料などの比較を行いたいと思います。唐突かもしれませんが、理由は2つ。1つ目に、正月に実家に帰省した際、母から現在使っているネット銀行のサービス状況について相談を受けた点。2つ目が、正月に初心に帰るという意味合いがあります。私が証券口座を開いた理由に、学生時代に住信SBIネット銀行の口座を開設し、その流れでSBI証券を開いた経緯があるため、ネット銀行が私の投資のスタート地点なためです。

 

1.比較候補

 ネット銀行も数多いですが、今から口座を作るorメインで使用することを決めることを想定し、以下の候補を対象としました。

候補1:住信SBIネット銀行

 言わずと知れたネット銀行の大手であり、私の実質のメインバンクです。設立当時はサービスの良さで話題になりましたが、現在はさほどと言ったところでしょうか。ちなみに、口座開設した理由は次項で…

候補2:楽天銀行

 旧イーバンク銀行(これ言って分かる人どれだけいるのかな)です。楽天証券派の人はこっちをメインにしている人も多いのではないでしょうか。ちなみに、私はかつてイーバンクをメインに使っていたのですが、サービス改悪に伴い住信SBIネット銀行に移行しました。現在はサービス改善された模様です。

候補3:イオン銀行

 小売業グループによる銀行です。金利や手数料がお得…なように見えますが、調べたところかなり複雑な制度を取っているようです。

候補4:ソニー銀行

 ソニーグループによる銀行です。私の母はソニー銀行を利用しているようです。マネックス証券とも提携があるため、投資を行う人にも対応可能な銀行かもしれません。

候補5:SBJ銀行

 聞き慣れないかもしれませんが、韓国の新韓銀行出資による外資系銀行です。住宅ローンや海外送金に力を入れているようですが、それらは評価外とします。

候補6:GMOあおぞらネット銀行

 旧あおぞら信託銀行です。GMOクリック証券とも提携しているようです。正直なところ、住信SBIネット銀行の下位互換な気が…

候補7:じぶん銀行

 KDDI系列のネットバンクです。決済手段が豊富で、アプリによるデビット支払いやau WALLETプリペイドカード等、スマホ中心の決済手段に特化している銀行です。

候補8:セブン銀行

 セブンATMに特化した銀行です。サービスはシンプルで使いやすいのですが…

 以上をネットバンクの比較候補としました。また、地方銀行都市銀行とも比較するため、横浜銀行三菱UFJ銀行も並べてみました。

 

2.ATM手数料比較

表1. ネット銀行ATM手数料比較

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 まずはATM手数料の比較を行いました。なお、基本は市中のコンビニATMでの使用を前提としておりますがイオン銀行に限りイオンの利用も検討に入れました。また、「最大○回無料」という宣伝が蔓延っていますが、この表は最低回数を記載しています。

 無料回数が一番多いのはSBJ銀行で、次点で楽天銀行ソニー銀行という順序となりました。10回無料で固定というのは分かりやすくていいですね。手数料については110円のところが多い一方で、220円を課す銀行も少なくありません。イオン銀行の基本手数料で「B’Box」としているのは、イオン以外のATMで下ろした場合の手数料の記載が複雑化していて一概に言えないため、「ブラックボックス」扱いとしました。

 

3.預金金利比較

 表2 ネット銀行預金金利比較(2020年1月1日時点)

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 次にネット銀行間の金利の比較を行いました。普通預金、定期預金(3ヶ月、1年)をそれぞれ掲載しています。こちらもSBJ銀行が全項目1位となりました。なお、楽天銀行イオン銀行は提携サービスの利用状況によって金利が大幅に上昇しますが、この表では基本値(最低利率)を掲載しています。ATM手数料もそうですが、イオン銀行はサービスをひたすら複雑化させています。顧客の囲い込みをするためでしょうが、イオン銀行のメインユーザー層を考えると明らかに不親切と言えるでしょう。

 

4.各種サービス比較

 表3 ネット銀行各種サービス比較

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 デビットカード、外貨預金及びその他各種サービスの対応について比較してみました。SBJ銀行デビットカードに対応していません。また、じぶん銀行のデビットはスマホデビットのみとなります。

 外貨預金はセブン銀行以外が対応していますが、対応通貨はまちまちです。また、外貨預金を海外デビットや海外キャッシングとして引き出せるサービスも一部にはありますが、手数料が割高である等、必ずしもユーザーファーストなサービスでないことはお伝えしておきます。海外旅行のためにドルコスト平均法で買い付けたい場合は、別に預金口座から支払う必要は無く、買い貯めしておいた外貨をクロス売りすれば同じことができます。

 投資信託SBJ銀行セブン銀行以外ではグループ含めて取り扱いがあります。わざわざ銀行で買うことも無いでしょうが、証券口座を開くことに抵抗がある方はネットバンクで済ます手もあります。ただし、eMAXIS Slim等の優良な商品の取り扱いについては証券会社に劣るでしょう。

 

5.活用難易度と総評

 表4 活用難易度

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 ネット銀行の活用難易度について独断と偏見でまとめてみました。サービスがひたすらわかりにくいイオン銀行は難易度S級です。住信SBIネット銀行楽天銀行ソニー銀行等は自分にあったサービスを使いこなすことが求められます。各種ポイントや提携サービスを活用し、自分にあったネットバンクを選んでみてください。「そんなの関係ないから、お得な銀行は!?」という方にはSBJ銀行がいいかもしれません、シンプルに手数料が安く金利が高いです。それらのサービスの比較検討が苦手な方々は、地方銀行都市銀行の窓口でご相談ください。金利も手数料も極端な差など無いのですから、対人サービスが手厚い銀行を選ぶ選択肢もあることを忘れてはいけません。

 なお、母はソニー銀行を利用しているとのことでしたので、継続利用を推奨しておきました。ATM手数料無料回数が比較的多いのと、デビットカードを活用しているようなので引き続きの利用がお得であるという判断です。追加で口座開設するなら楽天銀行でしょうか。(イオン銀行は…ゲフンゲフン)

6.結言

 本記事ではネット銀行のサービス比較と私見について述べさせていただきましたが、ポイント還元率、振込手数料、ローン等紹介していないサービスも数多く存在します。何を優先するかは人それぞれですが、各々が満足する銀行サービスを受けられるようであって欲しいと思います。

 2020年が皆様方にとって良い年となることを祈りながら、終わらせていただきます。

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2019年11月ポートフォリオ最新版公開

  色々書きたいことは多いのですが、モチベーションが上がらない今日この頃。2019年11月時点でのポートフォリオの報告をいたします。なお、私はオールシーズンズポートフォリオを強く意識して設計していることを始めにお伝えしておきます。 

1.2019年11月20日現在のポートフォリオ

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  11月時点での保有銘柄一覧になります。赤枠で囲ったのが前回から追加した銘柄です。8月時点で保有していたレイセオン(RTN)及びアプティブ(APTV)は売却しました。ちなみに、総額は非公開としておりますが、3000万円はありません(※発言権問題)。

 

2.保有銘柄について

  保有銘柄と売却済み銘柄についてはその理由についてそれぞれ説明していきます。(◎は追加銘柄) 

・TLT(iシェアーズ 米国国債 20年超 ETF)

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 米国長期国債ETFは株式と逆相関があるアセットクラスとして知られています。また、昨年から債券が大幅に値上がりしており、含み益をもたらしてくれる反面で購入する機会を逃しているのも事実です。

・QQQ(インベスコ パワーシェアーズトラストシリーズ1)

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 NASDAQ上位100銘柄に投資するETFであり、構成割合の大半がFAAMGによって占められています。S&P500に比べてボラティリティは大きいですが、長期債券ETFの構成割合を高めにしているため変動幅は特に気にならないです。

・IEF(iシェアーズ 米国国債 7-10年 ETF)

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 米国中期国債ETFであるIEFもTLTと同様に株式と逆相関性があります。TLTに比べて変動幅が小さいため、購入タイミングを気にしなくてよいメリットもあります。

・IJR(iシェアーズ S&P 小型株 ETF)

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 小型株は大型株と比較して統計的に期待リターンが高いことで知られており、購入に至りました。また、QQQとIJRの相関係数は0.8程度と株式ETFとしては低い値であるため、資産分散も兼ねています。

・VHT(バンガード米国ヘルスケアセクターETF

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 ヘルスケアセクターETF。ヘルスケアセクターはリターンが大きいことから購入。配当は少なめで、どちらかというとキャピタルゲイン目的の銘柄…だったのですが、色々今後のことを考えた結果、近日中に売却予定です。

・TIP(iシェアーズ 米国物価連動国債ETF

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 物価連動国債というやや変わった債券ETFを組み入れています。通常の国債と異なりインフレ時に強い債券です。反面、同じデュレーションの債券と比較してリターンは低めとなります。 

・ABBV(アッヴィ)

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 私のポートフォリオにおいて唯一残った個別銘柄です。一時期大幅に値下がりしましたが、この1ヶ月で値を戻しています。高配当株としても有名で、5%以上の利回りが見込まれています。投資方針が固まる前に購入した銘柄ですが、今の方針だと保有する理由が薄いため、売却を検討しています。ツイッターでもABBV買ったという人が増えているので、当面の天井が近いかなと。 

・UGL(プロシェアーズ ウルトラゴールド)

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 金の2倍レバレッジETFです。金ETFは経費率が高く、自ら利益を生み出す資産でも無いために保有方法と割合が検討事項だと思います。金を購入する割合を減らしたいが、資産分散も行いたい…と相反する希望を叶える方法として、レバレッジETFを考案しました。ブログタイトルにある通り、当ブログは貴金属ETFをメインテーマにしていることになっているので、こいつが当ブログの主役ETFです(それにしては扱いが雑) 

・VDE(バンガード米国エネルギーセクターETF

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石油株ETFです。事実上のコモディティ枠として保有しています。正直不人気と言ってもいい石油銘柄ですが、昨今の株高の中で出遅れているのも確かであり、買増の方針です。 

◎VGK(バンガード FTSEヨーロッパETF)

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 8月から追加で加えた銘柄の一つ、ヨーロッパ先進国株ETFであるVGKです。米国外への株式を一定割合持ちたいと思っていたのですが、購入に迷った結果VGKと下に挙げるVWOの2つに投資することとしました。無難に考えるならVEA、VEU、VXUS等を購入すべきなのでしょうが、わざわざ海外ETF日本株が入ったものを買うのはどうかと思いました。色々迷った結果、ヨーロッパ先進国株と新興国株をそれぞれ購入することしました。

 

◎VWO(バンガード FTSE エマージング・マーケットETF)

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 最近追加購入した銘柄その2。新興国ETFとしては代表的なものになります。中国株を組み入れるかどうかは皆さん悩みどころだと思いますが、今のところは意図的な除外はせずに中国株を含んだ新興国ETFを購入することとしました。

 

3.売却した銘柄 

・RTN(レイセオン

 米国を代表する軍事企業です。売上の約9割が米国政府(米軍)向けの、非常に安定した事業を行っている会社です。元々は永久保有のつもりでしたが、ユナイテッド・テクノロジーズと合併し、軍事売上比率が低下するため、売却してしまいました。

・APTV(アプティブ)

 自動運転関連銘柄ということで購入した自動車部品メーカーです(旧デルファイ)。特に目立った収益も無く、持ち続けるメリットも無いと判断して売却しました。東京モーターショーへ行った感想も理由です。どのメーカーも似たりよったりな自動車運転の未来ばかり語っており、自動車メーカー自らの手によって自動車がコモディティ化する未来が見えました。況や自動車部品メーカーと思い、売却を決断しました。

 

 4.今後の方針

 今まで投資とその検討を行って来た結果、ポートフォリオ設計が概ね完了したので目標ポートフォリオを紹介します。

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 目標ポートフォリオ保有している銘柄からABBVとVHTを除外した計9銘柄で構成する方針とします。2019年1月からの期間における、銘柄間の相関係数標準偏差も併せて掲載します。債券割合を多く保つ一方で、相関係数が小さく標準偏差の大きな銘柄を組み入れる方針です。ただし、同じアセットアロケーションの別銘柄を導入することも許容することとします(特にコモディティと債券は)。

 

5.おまけ

 気まぐれにやってきた本投資ブログですが、ようやく大方針が定まりました(9月くらいには大体決まっていましたが)。世間では投資信託と海外ETFどちらが良いかという議論がなされているようですが、こんなひねくれたポートフォリオ投資信託で構成するのは難しいと思うので、当面は海外ETFで運用することとします。

 

 

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Fund of the Year 2019に投票しました

 ブロガー界隈で話題になっているファンドオブイヤー2019に投票してみました。弊ブログは投信ブログとは言い難いかもしれませんが、扱うネタがETFだから多分セーフでしょう(iFreeタッチのことは忘れたさ)。

  何に投票するか少々迷いましたが、買ってもいないファンドに票を投じるのも無責任なので、この一年に買ったものの中から選びました。

 以下の5つに1点ずつ入れました。投票時に入力する投票理由もせっかくなのでブログにて書いてしまいます。

 

TLT: iシェアーズ 米国国債 20年超 ETF 

⇛長期国債は今年大幅に値上がりしている。また株式との逆相関性も健在であり、ポートフォリオの安定性向上に貢献してくれたから。

TIP: iシェアーズ 米国物価連動国債 ETF 

⇛今の環境だと教科書通りならインフレが進むはず(なお現実)。

IEF:iシェアーズ 米国国債 7-10年 ETF 

⇛中期国債も今年になってから値上がりしているが、長期国債に比べボラティリティが低く投資しやすいため。(思考停止で選べる選択肢を私にくれました)

QQQ :インベスコ トラスト シリーズ1 ETF

⇛『GAFA 四騎士が創り変えた世界』は読んだ?そのGAFAマイクロソフトもついたお得なパックセットがこのQQQになります(おまけも自動付帯)。

GLD: SPDR ゴールド シェア 

⇛本当は金レバレッジETFのUGLに入れたいけど候補に無いから類似品。来年はUGLとUGLDも入れてよね、運営さん。

 

入れようかと思ったのですが、以下のファンドは投票しませんでした。

04317188 大和証券投資信託委託 : iFreeNEXT NASDAQ100インデックス

⇛QQQの直買いで十分だから。加えて今年になってからネット証券の最小手数料が軒並み撤廃されており、少額で買い付けるメリットが薄れた。しかも私は売却済み。

VGK:バンガード FTSE ヨーロッパETF 

⇛米国外に投資しようと思って購入したけど、それならVEAやVEUでいいと思います。何で買ったかって?ヨーロッパが好きだから。

 

 世間では3倍3分法ファンドが話題になっていますが、今の所私は購入していません。メリットデメリットが囁かれていますが、あの手のピーキーなファンドに資金が集中するとどうなるのかは未知数だと言われています。まあ、このままだと優勝するのは3倍3分法ファンドだと思うので、あえて私は好き勝手に投票して好き勝手にコメントすることにしました。今回のブログ内容も結構に無茶苦茶ですが、特に内容のある記事ではないのでこれでいいことにします。

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